2014年9月20日の土曜日に甲南大学で開催された JISTA(日本ITストラテジスト協会)のカンファレンスで基調講演をさせて頂いた。タイトルは「日本のIT・なんか変?」である。このタイトルは昨年出版した拙著と同じものである。IT Leaders の創刊号から書き続けているコラムの単行本である。
私が事業部門からシステム部門の責任者として移った時から、事業部門から見ると企業の情報システムに関わる多くのことが「なんか変?」の連続だった。同じ社内の組織でありながらそこで繰り広げられている活動も他社の活動も取引先との関係も事業部門から見ると非常識が多く、それが常識の如く通っているのだ。その実態と改善のための手立てを伝えるべく 2008年10月から「木内里美の是正勧告」というコラムを書き始めた。
時々このタイトルで講演をするが、依頼先の趣旨に応じて毎回内容は作り変える。その中で 10年以上も同じネタを使っているものがある。それは情報サービス産業と建設産業の違いを比較したものと「リスクを取らない発注者、リスクから逃げる受注者」の話である。この 10年でITの環境は大きく進化している。組み込みの進化や3Dプリンターの登場。クラウドも実用的になり、モバイルデバイスはビジネスマン必携。SNSの仕組みもビジネスへの応用が進んだ。しかし、10年来使っている企業情報システムに関わるネタは未だ変わらず使える。これってどうみても「日本のIT・なんか変?」でしょ?
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